その後について:2人のこと

昨日、伊豆・熱海旅行に行って、二人の関係は終わった。

別れ際は恵比寿駅であっさり、「ありがとう、またね」と言って別れたいと、彼女が言っていた通りに「ありがとう、またね」と。

こういう時に未練がましいのはどう考えても男の方だ。恵比寿駅の改札の中から、彼女が前へ歩いていく先を眺めていたのは僕だったし、ラインを返すのをためらわないのも僕だった。

振り返ると、付き合いの後半、わりと泣きつくようなダサイ形で、彼女にすがっていたのだと思う。

また会うかもしれないね!と希望を残しつつ、関係を断ってくれる彼女は大人びている。「好き」と言ってくれという男、それに内心うんざりしながら表情に出さないように「好き」と返す女、だったのかもしれない。でもちょっとだけ、信じたい。「好きだけど別れる」という、あくまで理想的な形。それにすがる男だとするのならば、僕は本当にかっこわるいな。

もう彼女が僕の肩によりかかって、僕がそこに頭を預けるなんてことはないのだ。あの東横線でさりげない、3日前までは普通だったようなことがもうない。

彼女の匂いがすごく好きだった。もうあの屈託のない笑顔を近くでみれない。

twitterでちょうど流れていた「別れる男には好きな花の名前を教えておけ、その花は毎年咲く」の意味がわかったようなわからないような。

 

彼女を悪くいうつもりは一切ない。尊敬している。本当に好きだった。

悔やまれるのは最後にひとつだけ嘘をついたことだ。ごめんなさい、実はラインの中を見てしまいまいた。

熱海旅行にいく一週間、ほとんど彼女の家から出勤し、ほとんどの時間を一緒に過ごした。火曜日だったか、水曜日だったか、僕がラインをみて不機嫌で、でもそのあと何がきっかけだったか多くのことを話した。僕は彼女に「ぼくはあなたに何を与えられたかな」ときいて、彼女は答えた。そして「私はあなたになにを」というやりとり。その後、「そんなことを聞く男は嫌い」とはっきりと言われた。問い返しは嫌味だったのだと。自己陶酔が過ぎると。

当たり前だ、かっこわるいにもほどがある。アホだ、その通りだ。あの会話で彼女は僕と別れることを完璧に決めたのかもしれない。熱海旅行は付き合っていた余韻だったのかも。

 

「好き」でいいじゃないか!過去で云々より、今でいいじゃないか!そりゃそうだ。過去にとらわれて、あーだ、こーだいうのは大人な態度じゃなかった。阿呆だ。

 またね!なんて未来の約束しても、それが不確定なことぐらいもうわかってもいい歳じゃないか。そんな不確かな未来の約束なんて、心の安らぎにしかなりやしない。

 

 

 ※おもうままにかいて、まとまっていないがいまはこんなかんじだ

 

彼女に最後の夜に送った手紙。

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あなた様
前も書いたかもしれないけど、
手紙をあまり書いたことがないので、乱文ご容赦ください。
 
○といると毎日がすごく楽しくて、
いつも会っている時は笑っていられたし、
一緒に食べるご飯も、一緒の呑むお酒もすっと美味しく思えた。
 
会っている時間はいつも早く感じて、
会っていない時も、これ一緒に食べたいなとか、
これ観たらどう思うかなとか、○のことを考えていることが多かった。
 
いっぱい色んなことも話したね。
日常、仕事、趣味、性の話だったり、自分のことをこんなにもさらけ出して話せる人は初めてで、
刺激的だけど、でも落ち着く、そんな不思議な時間でした。
この年でこんなにお互いのことを話せる人ができて、本当に嬉しかった。
 
色んなところも行ったね、あなたと付き合ってなかったら絶対に行かなかったところも。。旅行もご飯も、卓球だったりダーツだったり、そしてハプバー…楽しかったなぁ。
 
この8カ月、すごくすごくあなたのことが好きだったのだと思います。
自分では割とドライな方だと思っていたのだけど…こういう経験が今までなかったからかも。
 
告白すると、
何度か、○と将来のことが考えられたら。と本気で思ったことがありました。
冷静に考えたら、それは結局○に迷惑をかけるだけの自分勝手な考えなので 絶対に口に出してはいけないと思ったけれど…
 
○は僕のことを「優しい」と言ってくれるけれど、そんなこと全くなくて、、
綾から別れようという話があって、自分がとても子供っぽく、綾の気持ちをどれだけ考えていなかったかわかりました。いっぱい傷つけてしまって、ごめんなさい。
 
これから○は、仕事としてもっと大きな成功をするんだと信じています。
それは、○が睡眠時間を削ってストイックに仕事をしていたり、
真面目な姿勢を近くで見ていたから。(僕だったら途中でもういいやって寝てしまいそう…)
 
○の未来を、近くで見られないのはとても残念です。
でも僕の「○と一緒に大きな仕事をする」という夢は変わらないです
 
うーん、自分語りばっかりになってしまってごめん。
 
最後に
付き合ってきた8ヶ月間、ありがとう。感謝をしてもしきれない。
本当に本当に楽しいことばかりでした。
 
好きなところはいっぱいあって書ききれないから、一番好きなところを。
○の「笑ってる顔」が一番好き。
ころころ笑っている○を見ると、とても幸せな気持ちになれる。
そんなパワーをもった○でずっといてほしい。幸せになってほしいです。
 
今までありがとう!またね!
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この手紙を読んで、彼女は泣いた。「○君と結婚したかったなぁ」と一言つぶやいた。それは僕には心からそう思ってくれているように思えた。でもそれができないと突き放した手紙だったのだ、これを渡しておいて、もう一回などはないだろう。
 
次会うときは、感傷的になるのではなく、本当に友達と接しよう。それが彼女に対する礼儀なのだと思う。 
 
今は、今まで好きだった曲が空虚なものにきこえる。でも、なにか聞いていたい、落ち着かない。こんなにも時間があったのか。暇だ、仕事がいっぱいできる。
 
30歳の不倫恋の結末なんてこんなもんだ。むしろ傷つかずにうまくやった(やってもらた)ほうなのかも。
 
手紙にもかいたけど、本当に「恋」だったんだと思う。
ありがとう!もう「またね」はいらない人間になろう。
 
でも、、ありがとう。大好きだったよ。